スクラム製本とは？特徴・メリットと活用シーンをわかりやすく解説

スクラム製本とは、針金や糊を使わず、二つ折りにした紙を重ねて一つの冊子にまとめる製本方法です。「綴じなし冊子」「新聞形式製本」などと呼ばれることもあります。新聞で使われることが多く、リサイクル性や安全面で優れていることから注目されています。

スクラム製本の基本

スクラム製本と同じ製本方法を指す言葉には、「綴じなし冊子」「新聞形式製本」「綴じなし製本」「針金なし製本」「差し込み製本」などがあり、印刷会社によって異なります。

紙同士の摩擦と折り目の圧力によって冊子の体裁を保つため、針や糊を使った中綴じや無線綴じとは異なる特徴を持ちます。この製本方法は、新聞が典型的な例であり、折りたたんで重ねた紙をめくるだけの、シンプルな仕組みが特徴です。

スクラム製本のメリット

✅ 安全性が高い

スクラム製本は針金や糊を使用せず、紙を折り重ねるだけで成り立っているため、針金の刺さりや紐のほつれなどによるケガの心配がありません。そのため、小さなお子様や高齢者が利用する施設の案内や教材、福祉・医療分野など安全性が求められる場面で特に重宝されています。

✅ 環境にやさしいリサイクル対応

針金や糊などの異物を使わないため、リサイクルが非常にしやすく、廃棄時の分別作業が不要です。特に、自治体や施設で古紙回収の際に針金を外す手間が省けることは大きなメリットです。環境負荷の低減にもつながります。

✅ コストを抑えられる

中綴じや無線綴じのような綴じ具や接着剤が不要なため、スクラム製本は製本コストを低減できます。大量に印刷して配布する新聞やフリーペーパー、社内資料などコスト面を重視した冊子に適しています。

✅ 柔軟なページ構成

スクラム製本は、ページ数の制限が他の製本方式より少ないのも特徴です。例えば、中綴じ冊子では難しい6ページや10ページ構成の冊子も作成できます。ページ構成に応じ、A3の二つ折り（4ページ）に対してA4の両面ペラ（2ページ分）を差し込むなど工夫も可能です。

✅ 1枚ずつの取り出しやすさ

新聞のように一枚ずつ分けて利用できるため、特定のページだけを抜き取るなどの使い方にも適しています。

⚠️ 注意点・デメリット

• ・製本が糊や針金で固定されていないため、強い衝撃を与えるとページがずれることがあります。
• ・丈夫な綴じを必要とする長期間保管する冊子には向いていません。
• ・用紙の厚みや種類によっては、製本できるページ数に制限がある場合があります。

スクラム製本の活用シーン

• ・ 📰 新聞やフリーペーパーなどの情報メディア
• ・ 📙 自治体の広報誌や会報誌
• ・ ✏️ 学校や幼稚園のプリント、教材類
• ・ 📓 介護・福祉施設の案内冊子
• ・ 📗 イベントのプログラムや簡易パンフレット
• ・ 🉐 クーポンシートや申込用紙などを冊子に挟み込む用途

身近なスクラム製本の例：横浜市の広報もスクラム製本

スクラム製本が自治体広報誌に適している理由

• ・自治体広報誌は定期発行が多くコスト面でも効率が求められるため、製本コストが抑えられるスクラム製本が好まれる。
• ・針金や糊を使わないため廃棄時にリサイクルがしやすく、環境配慮の観点からも自治体のCSR活動と親和性が高い。
• ・幅広いページ数にも対応しやすく、複数の折り込ページを差し込むなど柔軟性もある。
• ・安全面でも針金を使わないため、特に高齢者や子どもにも安心して配布できる。

まとめ

スクラム製本は、紙の特性を最大限活かし、針金や糊に頼らずに冊子を作るシンプルかつ合理的な製本方法です。安全性の高さ、リサイクルのしやすさ、低コストで大量配布に適していることが特長です。新聞のような薄くて軽い冊子や配布物の製作に最適であり、用途や予算、利用シーンに合わせて選ばれています。

📔 スクラム製本の印刷メニューはこちら

• ▶️　A4仕上がり スクラム製本（綴じなし冊子）で作る広報誌 価格表
• ▶️　B5仕上がり スクラム製本（綴じなし冊子）で作る広報誌 価格表
• ▶️　A5仕上がり スクラム製本（綴じなし冊子）で作る広報誌 価格表